太陽光でつくった電気は、家で使うことも、電力会社に売ることもできます。売電の単価が年数とともに下がるいまは、つくった電気をできるだけ家で使う「自家消費」の考え方が大切になっています。自家消費を増やすと何が変わるのか、どんな工夫があるのかをまとめます。
自家消費と余剰売電のしくみ
家の屋根の太陽光(10kW未満)でつくった電気は、まず家の中で使われ、使い切れなかった分が電力会社に売られます。これを余剰売電といいます。反対に、発電が足りない時間帯には、電力会社から電気を買います。
つまり、同じ量を発電しても、昼に家で使う電気が多いほど、売る電気は減り、買う電気も減ります。自家消費を増やすとは、昼の発電と、家で電気を使う時間を重ねることです。
売るより使う意味が大きくなる時期
国が定めた2026年度の住宅用(10kW未満)の買取価格は、売電を始めてから最初の4年間が1kWhあたり24円、5〜10年目が8.3円で、買取の期間は10年です。
電力会社から買う電気には、電気の代金に加えて、使った量に応じて再エネ賦課金がかかります。2026年度の再エネ賦課金は1kWhあたり4.18円です。売電の単価が下がる5年目からは、余った電気を安く売るより、その電気を家で使って、買う電気を減らす意味が大きくなります。
昼に電気を使う工夫
自家消費を増やすいちばん手軽な方法は、電気を使う時間を、晴れた日の昼に寄せることです。
- 洗濯機・乾燥機・食器洗い乾燥機を、昼のあいだに動かす(タイマー予約を使う)
- 掃除機のロボットや、充電の要る機器の充電を昼にする
- 在宅の日は、エアコンの運転を昼の発電に合わせて考える
ただし、太陽光発電協会によると、曇りや雨の日は発電量が少なくなります。天気の悪い日は、無理に昼に寄せなくても、不足分は電力会社から買って、太陽光の電力と一緒に使われます。
エコキュートの沸き上げを昼に
エコキュートは、電気でお湯を沸かしてためておく給湯器です。エコキュートを使っている家では、沸き上げの時間を昼の発電に合わせられると、自家消費を増やしやすくなります。昼に沸き上げられるかどうかは、機種と設定によるので、取扱説明書や販売店で確かめます。
練馬区の2026年度(令和8年度)の補助の対象には、太陽光発電設備とあわせて、エコキュートも含まれています。給湯器の入れ替えの時期が近い家では、太陽光と組み合わせた使い方も考えておきます。補助の条件と最新の受付状況は、練馬区と東京都の補助金(2026年度)で確かめてください。
どのくらい家で使えているかを知る
工夫の効果を知るには、いまの使い方を見える形にすることから始めます。太陽光発電協会によると、発電モニターで毎日の発電量をグラフにすると、発電の様子を確かめられます。
あわせて、電力会社から届く、売った電気の量の明細と、買った電気の量の明細を、月ごとに並べてみます。昼の使い方を変えた月に、売った量と買った量がどう変わったかを見ると、どの工夫が効いているかが分かります。季節によって発電量は変わるので、前の年の同じ月と比べると傾向をつかみやすくなります。
蓄電池にためる
夜は発電しないので、太陽光だけで家の電気をすべてまかなうことはできません。昼の工夫で増やせるのは、昼のあいだの自家消費までです。昼に余った電気を夕方や夜にも使いたい場合は、蓄電池にためておく方法があります。
蓄電池には、2026年度は東京都の助成があり、蓄電容量1kWhあたり10万円(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸)です。助成を使うときは、契約の前に事前申込をします。練馬区の2026年度の補助には、蓄電池は含まれていません。蓄電池の選び方は練馬区の家庭用蓄電池で、太陽光だけにするか蓄電池も入れるかの考え方は太陽光だけで十分?でまとめています。
買取期間が終わったあとも
買取の期間(10年)が終わったあとも、余った電気は、電力会社の買取のメニューで売れます。その単価は、それぞれの電力会社が決めます。売電の単価が下がるほど、自家消費を増やす工夫の意味は大きくなります。売電の単価と期間については住宅用太陽光の売電価格(2026年度)でまとめています。
自家消費を増やすためのまとめ
- 昼の発電と、家で電気を使う時間を重ねる
- 洗濯・食器洗い・充電など、時間を動かせるものを昼に寄せる
- エコキュートの沸き上げを昼にできるか、機種と設定を確かめる
- 夜の分まで使いたいときは、蓄電池を考える
太陽光でつくった電気を家でどう使うかの全体は住宅用太陽光発電の自家消費と売電でまとめています。暮らし方に合った設備の組み合わせのご相談は、お問い合わせから受け付けています。
