太陽光を考えるとき、「蓄電池も一緒に入れるべきか」は迷いやすいところです。蓄電池は、家によっては大きく役立ち、家によっては急がなくてよい設備です。太陽光だけでできることと、蓄電池があるとできることを分けて、自分の家に当てはめて考えます。
太陽光だけでできること
10kW未満の太陽光では、昼に発電した電気はまず家庭で使い、余った電気を電力会社に売ります(余剰売電)。夜や発電が少ないときは、足りない分を電力会社から買います。
停電のときも、太陽光だけで使える電気があります。太陽光発電協会によると、停電時の自立運転機能で使える電力は最大1.5kWで、日射量によって変わります。日が出ているあいだなら、限られた家電を動かせます。
ただし、太陽光は夜には発電しないため、家庭で使う電気のすべてをまかなうことはできません。曇りや雨の日は発電量が少なくなり、不足分は電力会社から買います。
蓄電池があるとできること
蓄電池は、電気をためて、あとで使うための設備です。太陽光と組み合わせると、昼に余った電気をためておき、夕方や夜に使えます。停電のときも、ためておいた電気を夜に使えるようになります。停電のときにどの部屋の、どの家電まで使えるかは、蓄電池の種類と容量で変わります。
太陽光だけの場合と比べると、違いは「夜」に表れます。昼の電気の使い方は太陽光だけでも変えられますが、夜に自分の家でつくった電気を使うには、蓄電池が要ります。
蓄電池を検討したい家
次のような家では、蓄電池を検討する意味が大きくなります。
- 昼は家を空けることが多く、つくった電気の多くを売ることになる家
- 停電のときに、夜も使いたい家電がある家
- 売電の単価が下がったあとに、つくった電気を家で使う割合を増やしたい家
売電の単価には区切りがあります。2026年度に国が定めた住宅用(10kW未満)の買取価格は、最初の4年間が1kWhあたり24円、5〜10年目が8.3円で、買取の期間は10年です。単価が下がると、余った電気を売るより、ためて家で使う意味が大きくなります。
一方で、昼に家で電気を多く使う家や、停電への備えを急がない家では、まず太陽光だけで始める選び方もあります。
迷ったときは、停電のときに使いたい家電を書き出してみます。冷蔵庫、照明、スマートフォンの充電、夜の暖房や冷房など、何を、どの時間帯に使いたいかがはっきりすると、蓄電池が要るかどうか、要るならどのくらいの容量と種類がよいかを考えやすくなります。家全体に電気を送るか、決めた部屋だけにするかで、蓄電池の種類も変わります。昼の停電だけを考えるなら、太陽光の自立運転で足りる場合もあります。
あとから足すという選択肢
蓄電池は、太陽光と同時に入れなくても、あとから足せます。東京都の蓄電池の助成は、太陽光発電システムが設置済み、または蓄電池と同時に設置することが条件の一つです。すでに太陽光がある家に、あとから蓄電池を入れる場合も対象になります。
あとから足すときは、いま使っているパワーコンディショナとの組み合わせを確かめます。同時に入れるか、あとから足すかの比べ方は太陽光と蓄電池を組み合わせるときでまとめています。
補助の条件
2026年度、練馬区の家で蓄電池に使える補助は、東京都の助成です。練馬区の2026年度の補助に、蓄電池は含まれていません。
- 金額:蓄電容量1kWhあたり10万円(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸)。助成対象経費(税抜)が上限
- 機器:SII(環境共創イニシアチブ)が登録している機器であること。2026年10月1日以降に事前申込をする場合は、SII の令和8年度の登録済製品一覧にある機器に限る
- 時期:機器の売買・工事の契約を結ぶ前に「事前申込」をする
SII の令和8年度の登録基準では、メーカー保証年数とサイクル試験による性能年数が、どちらも10年以上とされています。蓄電池の容量や種類の選び方は練馬区の家庭用蓄電池でまとめています。
判断のためのまとめ
- 太陽光だけでも、昼の自家消費・余剰売電・停電時の自立運転(最大1.5kW)ができる
- 夜も電気を使いたい家、売る電気が多い家は、蓄電池を検討する
- 蓄電池はあとから足すこともでき、東京都の助成は契約の前の事前申込が必要
- 練馬区の2026年度の補助に、蓄電池は含まれていない
太陽光と蓄電池をどう組み合わせるかは、家族の暮らし方と、停電への備え方で変わります。補助の最新の受付状況は練馬区と東京都の補助金(2026年度)で、現地を見たうえでのご相談はお問い合わせから受け付けています。
