屋根に太陽光があれば、停電のときも電気を使えると思われがちです。実際には、停電すると太陽光はいったん止まり、使えるのは条件がそろったときの、限られた電気です。太陽光発電協会の資料をもとに、停電のときの太陽光の使い方と、夜も電気を使いたいときの考え方をまとめます。
停電すると、太陽光はいったん止まる
太陽光発電協会によると、住宅用の太陽光発電設備の場合、停電時にはパワーコンディショナの運転は自動的に停止します。屋根のパネルに日が当たっていても、そのままでは家の中で電気を使えません。
停電のときに太陽光の電気を使うには、パワーコンディショナに「自立運転機能」が付いている必要があります。自宅の機器に自立運転機能があるかどうかは、取扱説明書や、設置した会社の資料で確かめられます。
自立運転機能で使える電気
太陽光発電協会によると、自立運転機能付きパワーコンディショナを使用している場合は、昼間で天気が良ければ、非常用の専用コンセントからある程度の電気を使用することができます。
使える量にも上限があります。太陽光発電協会によると、停電時の自立運転機能で使える電力は最大1.5kWで、日射量によって変わります。いつもの家のコンセントがすべて使えるわけではなく、使えるのは非常用の専用コンセントからです。
「最大1.5kW」の読み方
1.5kW は、一度に使える電力の上限です。太陽光発電協会によると、kW は電力の単位、kWh は電力量の単位で、1kWの電力を1時間使用した場合の電力量が1kWhです。
停電のときは、使いたい家電の消費電力(W や kW で表示されています)を合計して、そのときの上限を超えないようにします。日射量が少ないときは、使える電力も下がります。たくさんの家電を一度に動かすのではなく、必要なものから順に使うのが基本です。
切り替えの手順は、取扱説明書で確かめておく
自立運転への切り替え方は、メーカーと機種によって違います。停電してから説明書を探すと慌てるので、ふだんのうちに次のことを確かめておきます。
- パワーコンディショナに自立運転機能があるか
- 自立運転への切り替えのしかた
- 非常用の専用コンセントの場所
- 停電が終わったときの、もとの運転への戻し方
専用コンセントの場所が、使いたい家電から遠いこともあります。延長コードが届くかなども、あわせて見ておくと安心です。手順が分からないときは、設置した会社に聞いておきます。
停電のときに使うものを決めておく
使える電力に上限があるので、停電のときに何を使うかは、前もって決めておくと迷いません。たとえば、スマートフォンの充電やラジオのように情報を得るためのもの、照明のように暮らしに欠かせないものから順に考えます。
使いたいものの消費電力は、本体や取扱説明書の表示で確かめられます。書き出しておくと、停電のときに、どれを同時に使えるかの見当がつきます。また、自立運転で電気を使えるのは日が出ているあいだなので、充電の要るものは、晴れた昼のうちに済ませておくのが基本です。
夜や雨の日は、太陽光だけでは使えない
太陽光発電は夜には発電しないため、家庭で使う電気のすべてをまかなうことはできません。太陽光発電協会によると、曇りや雨の日は発電量が少なくなります。ふだんは不足分を電力会社から買って使いますが、停電のときは、その分を電力会社から買えません。
そのため、太陽光の自立運転で使えるのは、主に晴れた日の昼のあいだです。夜の停電や、天気の悪い日の停電に備えるには、別の手立てが要ります。
夜も使いたいときは蓄電池
蓄電池があれば、昼に太陽光でつくった電気をためて、夜に使えます。停電のときにどの部屋の、どの家電まで使えるかは、蓄電池の種類と容量で変わります。
2026年度、練馬区の家で蓄電池に使える補助は、東京都の助成です。蓄電容量1kWhあたり10万円(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸)で、契約の前に事前申込が必要です。太陽光と蓄電池を組み合わせる考え方は太陽光と蓄電池を組み合わせるときで、停電時の蓄電池の使い方は家庭用蓄電池の停電時の使い方でまとめています。
停電に備えるためのまとめ
- 停電するとパワーコンディショナは自動で止まる
- 自立運転機能があれば、昼間で天気が良いときに、非常用の専用コンセントから使える(最大1.5kW)
- 切り替え方とコンセントの場所を、ふだんのうちに確かめておく
- 夜や雨の日の停電に備えるなら、蓄電池を考える
停電への備えとして、蓄電池を足すかどうかを考えている方のご相談は、お問い合わせから受け付けています。
