消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売で太陽光発電や蓄電池を契約しても、クーリング・オフができます。期間は、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内です。東京都消費生活総合センターによると、期間内であれば、工事が始まっていても終わっていてもクーリング・オフできます。この記事では、期間の数え方、通知の方法、工事後の扱い、できない場合、相談先を順にまとめます。
クーリング・オフの期間は書面を受け取った日から8日間
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売で契約を申し込んだり結んだりした場合、クーリング・オフができます。期間は、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内です。この期間内であれば、申込みの撤回や契約の解除ができます。
期間の起点は「契約した日」ではなく「書面を受け取った日」です。東京都消費生活総合センターによると、法律で決められた書面を受け取っていない場合は、クーリング・オフの期間はまだ始まっていません。
同センターによると、8日間を過ぎてもクーリング・オフが可能な場合もあります。契約書面に不備がある場合や、販売業者によるクーリング・オフの妨害があった場合などです。日数が過ぎたと思っても、受け取った書面を手元にそろえて、相談先に確かめてください。
書面や電子メールでの通知の仕方
国民生活センターによると、2022年6月1日から、クーリング・オフは書面のほか、電磁的記録でも通知できるようになりました。電磁的記録には、電子メールや、事業者のウェブサイトの専用フォームなどがあります。
書面で行う場合、消費者庁のガイドでは、特定記録郵便、書留、内容証明郵便などで送ることが勧められています。
練馬区によると、書面は発信したとき、つまり郵便の消印の日付から効力が生じます。期間内の消印があれば、期限を過ぎてから相手に届いても大丈夫です。
クレジット契約をしている場合は、通知先にも注意が必要です。国民生活センターは、販売会社とクレジット会社に同時に通知するよう案内しています。あわせて同センターは、送付の記録や関係書類を少なくとも5年間保管するよう案内しています。
工事が始まった・終わったあとの扱い
東京都消費生活総合センターの案内は、工事との関係にも触れています。同センターによると、クーリング・オフ期間内であれば、工事が開始または完了していてもクーリング・オフできます。完成した工事は、無償で元に戻すよう求められます。
ただし、元に戻すと建物にダメージを与える場合など、元に戻すことを望まない場合もあります。同センターは、そのような場合はあえて元に戻す必要はないとしています。
クーリング・オフをしたあとのお金や商品の扱いは、消費者庁のガイドに次のように示されています。
- すでに受け取った商品は、販売業者の負担で引き取ってもらえます。
- 商品を使った場合や、役務がすでに提供された場合でも、その対価を払う必要はありません。
- 損害賠償や違約金を払う必要もありません。
- 頭金などを払っていれば、速やかに返してもらえます。
- 土地や建物などの現状が変わっている場合は、無償で元に戻してもらえます。
工事が進んでいても、期間内であれば、消費者庁のガイドにあるこれらの扱いが基本になります。
クーリング・オフできない場合
練馬区によると、自分からお店に出向いたり、販売員を自宅へ呼んだりして契約したときは、クーリング・オフができません。
ただし、「自宅へ呼んだ」にあたる場合は限られています。消費者庁の解説では、ここでいう「請求した者」は、契約する意思をあらかじめ持ち、自宅で契約したいとはっきり伝えた場合にあたります。
同じ解説では、次のような場合はこれにあたらないとしています。
- 単なる問い合わせや資料の郵送を頼んだときに、事業者から訪問の申し出があり、それを受け入れた場合
- 事業者のほうから電話でアポイントを取って訪問してきた場合
見積りだけを目的に訪問を頼んだ事業者と、その場で修理などの契約を結んだ場合もあります。消費者庁は、この場合も適用除外にはあたらないと考えられるとしています。自分で呼んだからと決めつけず、訪問までの経緯を整理して相談先に確かめてください。
よくある勧誘と、契約の前にできること
国民生活センターによると、家庭用蓄電池の相談は2016年度の325件から2020年度の1,314件に増えました。件数は2021年4月30日までの登録分です。同センターは、突然の訪問などをきっかけに「この値段は今日限り」などと購入を急かされるケースが目立つとしています。長時間勧誘され、その場で契約しているケースも目立つそうです。電力会社の関連会社をかたられたり、太陽光発電設備の無料点検で訪問した事業者に勧誘されたりするケースもみられます。
都内の「ソーラーシステムや蓄電池」に関する消費生活相談についても、東京都が件数を公表しています。東京都によると、令和6年度の875件から令和7年度の1,049件に増えました。東京都消費生活総合センターは、訪問販売で契約したという相談が多いとしています。きっかけは「電気代が安くなる」「今なら補助金が出る」といったセールストークや、長時間の勧誘です。
補助金を理由にした勧誘にも気をつけてください。練馬区によると、「練馬区から委託を受けた」とかたって営業活動が行われた事例が確認されています。区が補助金について事業者に営業・販売を委託することは一切なく、区民に電話や訪問をさせることもありません。東京都も、特定の業者の推薦はしていないとしています。東京都消費生活総合センターは、補助金の具体的な内容は自分でも自治体に確認するよう呼びかけています。
契約の前には、太陽光発電協会が挙げる販売業者の確認点が参考になります。
- メリットだけでなくデメリットも説明するか
- 現地調査をしっかり行うか
- 見積もりが「一式」でなく、機器・工事内容ごとの内訳になっているか
- 現地調査のうえで作った設計図面(配置図・配線図)が添付されているか
- クーリング・オフ制度の説明があるか
- 契約をしつこく迫ったり、急がせたりしていないか
同協会は、複数の販売業者から見積もりを取ることも勧めています。約束した内容は口約束にせず、書面で確かめて保管することも勧めています。設置までの手順は太陽光発電・蓄電池の設置までの流れにまとめています。
相談先
クーリング・オフの手続きや、できるかどうかの判断に迷うときは、公的な消費生活相談の窓口に相談できます。東京都の案内では、相談先として次の2つが示されています。
- 東京都消費生活総合センター:03-3235-1155
- 消費者ホットライン:188
練馬区太陽光相談センターは、株式会社 横浜総合住設が運営する民間の相談窓口です。練馬区や東京都の窓口・委託先ではありません。クーリング・オフの手続きについては、公的な窓口にご相談ください。
当センターでは、お見積もりと現地調査を無料で行っています。現地で屋根と分電盤を確かめ、機器と工事の内訳が分かる見積書をお出しします。補助金の制度の確認と申請の順番もご案内します。複数社の見積もりを比べたいときの1社としてご利用いただけます。運営者の概要は練馬区太陽光相談センターのトップページで、ご依頼は無料見積もり・現地調査のお問い合わせから受け付けています。
