気象庁が公表している練馬(アメダス)の平年値では、年間の日照時間は2040.2時間です。統計期間は2013〜2020年の8年分です。ただし、太陽光の発電量は日照時間だけでは決まりません。太陽光発電協会は、発電量は日射量にほぼ比例し、温度や設置条件でも変わるとしています。太陽光に向いた日当たりかどうかは、区全体の数字ではなく、自分の家の屋根で確かめることになります。
この記事では、気象庁の観測値の見方と、季節による発電の変わり方を、公的な資料の範囲で整理します。
練馬のアメダスと、平年値の期間
気象庁によると、練馬のアメダスは2012年12月26日から練馬区石神井台で観測しています。この記事で紹介する日照時間は、この観測所の平年値です。
気象庁が公表している練馬の日照時間の平年値は、統計期間が2013〜2020年、資料年数が8年です。
あわせて知っておきたいのが、観測のしかたの変更です。気象庁の報道発表によると、2021年3月2日から、アメダスの日照時間は日照計での観測をやめました。それ以降は、気象衛星のデータを使った推計値になっています。練馬もこの変更の対象です。年ごとの値を見比べるときは、観測のしかたが途中で変わったことを知っておくと安心です。
言葉の意味も確かめておきます。気象庁は、日照時間を「直射日光が地表を照射した時間」と定義しています。つまり日照時間は、直射日光が当たった時間の長さを表す数字です。
年間と月ごとの日照時間
気象庁の練馬の平年値(統計期間2013〜2020年)では、年間の日照時間は2040.2時間です。気象庁「過去の気象データ検索」の練馬の平年値によると、月ごとの日照時間は表のとおりです。
| 月 | 気象庁の日照時間の平年値(時間) |
|---|---|
| 1月 | 212.9 |
| 2月 | 178.8 |
| 3月 | 189.1 |
| 4月 | 193.4 |
| 5月 | 213.2 |
| 6月 | 135.7 |
| 7月 | 147.6 |
| 8月 | 175.3 |
| 9月 | 120.3 |
| 10月 | 131.3 |
| 11月 | 160.3 |
| 12月 | 182.3 |
この表は、直射日光が当たった時間の平年値です。発電量そのものを表した数字ではありません。発電量とのつながりは、日照時間と発電量の関係の見出しで説明します。
日照時間と発電量の関係
太陽光発電協会の資料「住宅用太陽光発電の設計と施工」(2023年11月13日)によると、太陽光発電システムが発電する電力量は、日射量にほぼ比例します。資料の中で発電量と結びつけて説明されているのは、日照時間ではなく日射量です。
東京都も、屋根ごとの向き不向きを日射量で分けています。東京都太陽光現況調査(2022年度実績)の概要では、屋根台帳の適合度を、1年あたりの日射量で次の3つに区分しています。
- 年間の日射量が1,260kWh/㎡以上を得られる建物:ソーラー設置適
- 1,100kWh/㎡以上1,260kWh/㎡未満:ソーラー設置条件付き適
- 1,100kWh/㎡未満:ソーラー設置不適合
この区分は、地域ごとではなく建物ごとに付けられています。練馬区の日照時間の平年値だけでは、自分の家がどの区分になるかは分かりません。
発電量の目安についても、公的な団体の例があります。太陽光発電協会の計算例では、設置容量1kWあたりの年間発電量を約1,000kWhとすると、4kWのシステムで年間4,000kWh程度です。これは真南・傾斜30度の場合の例で、地域・方位・角度で変わるとされています。練馬区の家にそのまま当てはまる数字ではありません。
また、太陽光発電協会の表示ガイドライン(2026年度)によると、実際に使うときの出力は、日射の強さ、設置条件(方位・角度・周辺環境)、地域差、温度条件によって異なります。損失があるため、最大でも太陽電池容量の70〜80%程度になるとしています。
発電量の見込み方は、太陽光発電の発電量についての解説でも紹介しています。
夏に出力が下がる温度の影響
季節による発電の変わり方を考えるときは、温度も関わります。太陽光発電協会の資料「住宅用太陽光発電の設計と施工」によると、太陽電池は表面の温度が高くなると出力が下がる性質があります。そのため、受ける日射量が同じであれば、冬より夏のほうが出力が下がるとしています。
表示ガイドライン(2026年度)でも、実際の出力を左右する条件の一つとして、温度条件が挙げられています。
月ごとの日照時間の表は、直射日光が当たった時間の並びです。発電量は日射量にほぼ比例し、温度の影響も受けます。日照時間の表だけで、月ごとの発電量の差を決めることはできません。
自分の家の条件で見込む
日照時間の平年値は、練馬区石神井台にある観測所の数字です。実際の発電は、屋根の方位や角度、周りの影によって変わります。
方位と角度について、太陽光発電協会は次のように説明しています。
- 方位は南向きがもっともよく、ほかの方位にも設置できる
- 北面は発電出力が少なくなり、条件によっては反射光が近隣に影響する可能性が高くなる
- 東京では、真南・傾斜約30度のときに1年を通じた日射量が最も大きくなる
屋根の向きごとの考え方は、屋根の方位と角度についての解説にまとめています。
影についても確認が必要です。太陽光発電協会によると、パネルにはなるべく影がかからないようにすることが重要です。建物・樹木・電柱・アンテナなどの薄い影でも発電量は下がります。落ち葉のように表面に貼りついたものは、それ以上に発電量を下げるとしています。
こうした条件は、地域の統計ではなく、一軒ごとの屋根と周りを見て確かめるものです。株式会社 横浜総合住設は、神奈川県・東京都で住宅設備の工事を行い、太陽光発電・蓄電池の設置も手がけています。お見積もりと現地調査は無料です。現地で屋根と分電盤を確かめ、機器と工事の内訳が分かる見積書をお出しします。ご相談の窓口は、横浜総合住設の太陽光発電・蓄電池のご案内からご覧いただけます。
